地面いっぱいに広がった漫画
光るテレビ、ゲームの音
まぁ、つまりはぐちゃぐちゃな部屋
先輩が家に来た、別に呼んだわけじゃない。
「行ってもえぇ?」って聞かれたから連れてきただけ。
なのに先輩はゲームなんかしてる。
なんなんっスか
どくんどくん、あぁ心臓がうるさい。
世界がモノクロに見えてくる。
原因はぷくぅぷくぅと規則的にガムを膨らましながら興味なさげに画面を見てい
るやつ。
あぁ、もうほんとになんなんっスか、俺から話しかけろっての?
「ねぇ、先輩。」
(とくん)
「あ?」
(とくん)
「先輩が好なものってなに?」
何聞いてんの、俺?
分かりきってることなのに
「あん?なんでんなこと聞くんだよ。」
「いや、別に理由は・・・」
まさか俺、なんか期待してる?
「菓子。」
ほらやっぱり、そうだ。
(期待なんかしてないし、傷ついてない)
「じゃあ、さ。」
こんどは何聞くんだよ、俺。
「お菓子と俺、どっちが好きっスか?」
(とくんっ)
な、に聞いてんの俺。
期待なんかしてないくせに、付き合ってもないくせにさ。(だいたい俺、男だし)
俺となんて――
「…」
(とくんっ)
「…」
(とくんっ)
「…」
(とくんっ)
――沈黙が続く。
「やっぱりな「お」んでもな「え」」
え?
(どくんどくんどくんどくん)
今、なんて――
気がつけばゲームの画面に
『continue?』の文字が浮かび上がっている。
(どくんどくんどくんどくん)
「だから」
あぁ。
(どくんどくんどくんどくん)
うるさいうるさいうるさい
「お前が、赤也が」
(どくんどくんどくんどくんどくんどくんどくんどくんどくん)
「赤也が、好き。」
な、に?
「え、は?うそ、何言ってんスか?」
う、う、うそだ!ありえない!先輩が俺のこと好きなわけがない!
俺は先輩のこと好きだけど、大好きだけど!(なんで告白してんだよ俺!)
「や、いや、あの、そ「面白れぇ」
面白れぇ、って!
あぁぁ!くそぉ!
「だから、好きだって言ってんだろぃ。」
―先輩が笑った―
あぁ、分かった。
俺の考えてたことは違ってた。
色彩が戻っていく
「顔、真っ赤だぜぃ?」
せ か い は
極彩色に輝く
(もう、世界はモノクロじゃない)
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はぴば!愛しの赤也(遅い)
乙女赤也と男前(?)ブン太のこっぱずかしい
ブン赤で祝うよ!(てか、初小説がこれって・・・)